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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)と女性 世界の情報

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新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が3月11日、世界保健機関(WHO)で世界的大流行(パンデミック)と特徴づけられ、全世界で対策が講じられています。本フォーラムでも、特に女性に焦点をあてた国際連合・国連機関や当方が入手した各国の情報を、日本語要約を掲載します。

 

国連の情報

1. 男女を問わず、全体の情報として

国連広報センター東京では、こちらのサイトにて、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に関する国連と日本に所在する国連機関の情報を掲載しています。(言語:日本語)

 

2. 女性に関して

国際連合4月9日発表の文書(Policy Brief―政策概要)が、基本的姿勢を明らかにしています。その要旨は以下の通りです。

 

「男女平等に向けて画期的文書を意図した「北京行動綱領」の採択から25周年の2020年に、新型コロナウィルス感染症の世界的大流行で、過去 十数年間の 限られた進歩ですら元に戻る危険があります。加えて、この大流行は、既存の不平等をさらに拡大し、大流行のインパクトを増幅する、社会的、政治的、経済的システム の脆弱さを露わにしています。新型コロナウィルス感染症は、女性・少女であるがゆえに、健康、経済、社会的保護からの保障まですべての面で悪化させています。特に経済的影響は、女性・少女は、男性より収入が低く、貯蓄も少なく、不安定な仕事に就いている、または貧困に近い生活状況にあるために深刻な影響を受けていると分析しています。健康に関しても、最近までの報告では新型コロナウイルス感染症の男性の死亡者数は女性を上回っていますが、女性一般の健康に関していえば、性と生殖に関する健康サービスも含めて、資金や優先順位でマイナスの影響を受けています。子どもが通学できなかったり、高齢者のケアの必要性が高まったり、健康管理に忙殺されたりして、報酬が支払われない仕事(アンペイド・ワーク)が増大しています。

 

また、新型コロナウィルス感染症大流行により、移動の制限や社会的孤立策に伴う経済的・社会的ストレスが高まるにつれてジェンダーに基づく暴力が増えます。多くの被害女性は加害者により家に閉じ込められているのに、暴力から逃れた被害女性への支援サービスが打ち切られたり、受けられない状況になっています。こうした影響はいずれも、社会的結束が既に弱まっていたり、制度的能力・サービスが限定的であるところや、脆弱であるところ、紛争地、非常事態地では、さらに増幅しています。新型コロナウイルス感染症からの(社会の)回復過程では、将来の危機に対しより一層の強靭性を持つ社会になれる、より平等な社会を創っていかなければならないとして、国内対応は女性・少女の、包摂、代表、権利、社会的・経済的成果、平等・保護―の中心に据えるべきです。このため、以下の三つの分野横断的優先課題が強調されています。

 

① コロナウィルス感染症の社会・経済的インパクトに取り組むすべての努力に女性・少女をターゲットにすること

② すべてのコロナウィルス感染症対応計画・決定での女性の平等の代表制を確保すること

③ ケア経済、報酬・無報酬の仕事を取り組むことによって、平等への革新的変化を誘い出すこと

 

原典:英語

国連女性機関の日本語の情報はこちらから。

 

エジプトからの情報

3月25日に世界保健機関(WHO)の新型コロナウィルス感染症(COVID-19)技術支援ミッションが終了したエジプトから、2019年度のJICA研修を受けたエジプト全国女性評議会のラナ・モハメド・モハメド・アブゼイド (Lana Mohamed Mohamed ABOUZEID)さんから以下の政府情報がありました。なお、エジプトは、総人口は1億人を超え、中東諸国の最大、世界14位の人口大国で、国民の9割以上がイスラム教徒です。4月24日からラマダン(断食月)に入っています。エジプトでは3月下旬から新型コロナウィルス感染症封じ込めのため、外出規制等の政策が実施されています。

 

エジプト全国女性評議会(女性に関する国内本部機構)は、新型コロナウィルス感染症についての女性への政策・プログラム(全国女性評議会が世界銀行、国連女性機関、国連人口基金、国連薬物犯罪事務所及び国際労働機関(ILO)との協議により策定)についての第1回報告書を3月30日、第2回報告書を5月6日に発表しました。同報告に対して、国連女性機関がCOVID-19 新型コロナウィルス感染症へのジェンダー視点の組み入れを称賛する声明を出しています。同時に、エジプト全国女性評議会の「新型感染症流行の間の対応政策・プログラムに関する女性の政策トラッカー(追跡)」の隔月刊行も称賛しています。

 

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