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KFAWアジア研究者ネットワーク開催セミナー

KFAWアジア研究者ネットワークセミナー 2018年度 第2回(2019年2月16日)
「なぜ増えた、世界の女性議員-女性議員が増えると何が変わる?-」

1.日時 2019年2月16日(土)14:00~16:00
2.場所 北九州市立男女共同参画センター・ムーブ5階 小セミナールーム
3.講師 お茶の水女子大学准教授 申 琪榮(シン キヨン)



講演内容

 日本の国会に占める女性の割合は、10.1%(2018年6月現在)です。世界の女性議員は、1997年に女性議員(下院)の世界平均は12.0%であったのが、2018年には23.8%と過去20年の間に倍増しています。女性議員が50%以上の国はルワンダ、キューバ、ボリビアの3か国、40%以上が13か国、30%以上が48か国で、日本は世界ランキング162位(2018年)となっています。日本の政治家は、男性、中高齢、高所得、2・3世議員といった「同質な男性メンバーによる政治」のイメージがあります。

 では、なぜ諸外国では女性議員が増えたのでしょうか?女性議員は自然に増えたわけではありません。そこには、いくつもの取り組みがあります。①候補者の発掘、女性候補者の公認制度、選挙補助金の支給など政党の取り組み、②クオータ制度(政党の候補者の一定割合を女性に割り当てる制度、もしくは議席の一定割合を女性に割り当てる制度)、または女性しか立候補できない選挙区の設定など、クオータ制度の導入やルールの変更、③女性人材を増やすトレーニングの実施などがあります。

 女性議員の割合は、台湾38%、韓国17%、日本10%です。例えば、台湾では、比例議席50%を女性に割り当てたり、原住民に6議席を割り当てるなどのクオータ制を採っています。韓国では、比例名簿50%を女性に割り当て、小選挙区は30%を女性にするよう努力義務があります。政党助成金を女性候補者に補助するといった取り組みもしています。

 世界では、パリテ(男女同数)に移行中で、フランスでは県議は個別の候補者に投票するのではなく、男女でペアを組んで立候補している候補者の中から一組を選んで投票したり、ラテンアメリカではメキシコを含む8か国が候補者男女同数制度を採っています。

 さて、日本でも、政治分野における男女共同参画推進法が、2018年5月に成立しました。 その内容の目玉は、①政党は、男女の候補者の数を「できる限りに均等に」(第2条、第4条 政党の努力)、②国及び地方公共団体は、議会において男性も女性も働きやすいように環境整備(第7条と7条に対する付帯決議環境整備)、③国及び地方公共団体は、女性や若者を対象に政治スクールやトレーニング(第8条 人材の育成)などといったものです。

 ところで、女性議員が増えると何が変わるのでしょうか?女性議員の増加によって、議会や立法が変わります。例えば、①政治家の背景(政策関心、年齢)の多様化、②ジェンダー立法の推進に貢献(家族法、DV法)、③育児・保育関連の予算が増加、④軍事的予算や軍事的行為の減少、⑤法案の発議、議員立法案の提出など議会の活性化、⑤セクハラ、料亭政治の減少など政治文化に変化が起こります。

 こうした、女性議員の増加に対して、議員は性別ではなく能力によって選ばれるべき、男性への逆差別ではないか、能力の低い女性議員が増えるのではないかといった反論を耳にしますが、クオータ制で男性に代わって繰り上がり当選をした女性の方が優秀だったという研究が多くあり、こうした反論は当たりません。医科大学の不正入試の女性差別の例に見られるように、これまで男性に下駄を履かせてきた例も明らかになりました。

 世の中は、男性と女性が共に支えています。政策決定の場に、男女が均等に共同参画する社会が早く来るよう、皆さんで取り組みを進めていきましょう。

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