「アジアにおける性的マイノリティーの人権と市民社会:
シンガポール、台湾、日本の比較研究を中心に」
近年、欧米だけでなくアジアでも、性的マイノリティー(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどでLGBTと呼ばれる)の権利拡大をめぐるイシューが新たな政治課題となりつつある。わが国では2015年に渋谷区と世田谷区で同性カップルに対して、夫婦に準ずる「パートナーシップ証明書」の交付が実施されることになり、同性婚を含む性的マイノリティーの議論と実践の試みが始まったばかりである。
本研究は、同性婚や男性どうしの性行為が違法とされているシンガポール、「同性婚法」の策定が進む台湾と、同性婚についての議論がようやく始まった日本を比較し、性的マイノリティーの権利拡大の運動、それを担った市民社会、特に女性団体に焦点を当てて、それぞれの特徴を明らかにする。
◆田村 慶子
所属 北九州市立大学法学部教授
研究分野 国際関係論、東南アジア地域研究
◆疋田 京子
所属 鹿児島県立短期大学准教授
研究分野 ジェンダー法学、法理学、アジア法