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国際理解促進事業

ワールドリポート「日韓米の多文化共生」を開催(2013年2月2日)

 2013年2月2日(土)に、北九州市立男女共同参画センター・ムーブにて、ワールドリポート「日韓米の多文化共生」を開催しました。

 

 まず、仁川発展研究院のキム・ミンベ院長から、「仁川広域市における多文化共生の現状と課題」というテーマのもと、基調報告がありました。韓国国内の定住外国人の数は、139万人(2011年)と総人口の2.5%を占めるまでに増加し、今後は10%まで増加するであろうといわれています。この背景には外国人労働者や、国際結婚による移住女性が増えたことが挙げられますが、このような多文化家族(国際結婚による家族)の増加に伴い、2011年には「多文化家族支援法」が施行され、少子化やグローバル時代を勝ち抜くために、韓国社会は単一民族主義から多文化主義へと大きく方向転換しました。

 仁川広域市においても、さまざまなNPO/NGOなどが多文化共生に向けた活動を行うなど、市民の意識にも浸透しており、結婚移住女性がかかえる問題にも真摯に向き合っています。よりよい社会に向けた今後の課題として、異なる文化をもつ人びとが共存できる社会づくりと、市民の参画が重要であると結ばれました。



 次に、JETプログラム国際交流員のマキシ・ケイさんから、「アメリカにおける多文化共生および女性の社会進出」というテーマのもと、報告がありました。アメリカの社会は、かつてのメルティングポット(独自の文化や言語を捨てて、多数派に溶け混じること)から、サラダボウル(独自の文化や言語を守りながら、共存すること)へと転換し、単なる人種、民族の問題だけでなく、同性愛者、障がい者、性的マイノリティーなども含めた多様性を認める社会へと変化していきました。

 多文化共生に向けた取り組みの1つとして、アメリカの教育制度が紹介されました。日本との相違点として、①異文化理解に力を入れていること、②単に試験や成績で評価するのではなく、音楽、クラブ活動、ボランティアなど、総合的に学生を評価すること、③自分の意見をきちんと伝える力が求められていることが挙げられました。これにより、自分と異なる人びとを受け入れる基礎ができ、社会に貢献する意識を高めることで、社会の多様性を認められる人間になると考えられています。



 次に、明治学院大学の齋藤百合子准教授から、「日本における多文化共生―女性と子どもに着目して」というテーマのもと、報告がありました。これまで、日本の多文化共生政策は、在留外国人の管理政策という側面が強く、定住外国人の多い地方自治体(愛知県豊田市、群馬県大泉町、岐阜県美濃加茂市など)が率先して多文化共生施策を実施してきました。今後のグローバル化による競争激化の時代に、少子高齢化、将来の労働力不足など、さまざまな問題に対応できる政策を、もっと国レベルで充実させていかなければならないのではないかとの指摘がありました。

 また、北九州市の特性として、地理的にアジア諸国に近いこと、KFAW、JICA、UN Womenなど国際的な機関があることなどが挙げられ、多くの外国人が共生しているにもかかわらず、はたして多文化の人材が十分に活用できているだろうかと問題提起されました。最後に、多文化共生とは外国人に対する支援(サービス)ではなく、共に生活するということであり、これからの国際社会では、お互いに話し合いの場を設け、意見を出しやすい社会づくりに力を入れる必要があるのではないかと締めくくられました。



 続くパネルディスカッションでは、齋藤先生のコーディネートのもと、各パネリストの報告内容を掘り下げ、各国の共通点や学ぶべきポイントを探りました。 質疑応答でも活発な意見交換が行われ、今後の課題や問題点を参加者のみなさまと共有することができました。

 

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