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平和構築

‘02年度国際協力カレッジ第1回 ~国際協力について、一緒に考えてみませんか~

5年目を迎える今年の「国際協力カレッジ」は、あらためて国際協力の今を考え、これからの姿を展望するために、さまざまな分野で国際協力に携わっている専門家やNGOの方がたを迎えてディスカッションや講義形式で開催しています。

 

【第1回プログラム】

  • 日 時:2002年5月18日(土)14時~16時
  • 場 所:北九州市立男女共同参画センター(旧女性センター)”ムーブ”5階大セミナールーム
  • 演 題:「国際協力の過去・現在・未来~紛争地帯における医療援助活動の体験を中心に」 
  • 参加者:42名
  • 講師: 喜多 悦子 (きた えつこ)さんevent_info_20020518kita.jpg
    日本赤十字九州国際看護大学教授、早稲田大学大学院客員教授、医学博士。
    専門分野は国際保健医療学、災害/紛争医学、人道援助と平和構築研究。ユニセフ・アフガン事務所初代の保健栄養担当官(1988-90)、WHO緊急人道部チーフ(1997-99)などとして、世界各地の紛争地での保健医療活動に従事したほか、1992-97年、厚生労働省国立国際医療センター国際協力局派遣協力課長として、わが国のODAに関与した。 また1996年のペルーの日本大使公邸人質事件では厚生省(当時)が派遣した医療チームの代表を務めた。 訪問国は70カ国以上にのぼる。現在福田官房長官の私的諮問機関「アフガニスタンの女性支援に関する懇談会」委員も務め、3月には官邸合同ミッションの一員として同地を調査訪問した。

【レポート】
パワーポイントを活用し、「国際保健医療」とは何かということについて、映像、統計や体験談を交えて説明ありました。途上国のある村で一箇所の井戸の設置が、その村の健康状態を大幅に改善した例などをあげながら、「国際保健医療」には医師や看護士だけが携わるのではなく、たとえば教育や土木などさまざまな分野が関わってくること、グローバル化が進む中で、国際協力はチャリティではなく自分の身にかえってくることであること、海外で行うことだけが国際協力ではないことなど、世界各国の紛争地帯での体験を踏まえた指摘がありました。
また、アフガニスタンに関する質疑では、西洋的価値観から一方的に判断すると現地の人の考えや状況を理解をできないことがあることなど、多角的な視野の必要性も指摘されました。
終了後には、15人ほどの参加者が喜多講師を囲んで懇談しました。

 

 

【第2回プログラム】

  • 日 時:2002年6月8日(土) 14:00~17:00
  • 場 所:北九州市立男女共同参画センター(旧女性センター)”ムーブ”5階小セミナールーム
  • 演 題:「福岡の身近なNGO活動」
  • 参加者:16人
  • コーディネーター:ニノ坂 保喜氏(NGO福岡ネットワーク代表、バングラデシュと手をつなぐ会代表)
    リソースパーソン:
     西嶋 克司氏(明日のカンボジアを考える会)
     木村 理恵氏(セカンドハンド)
     井浦 真須己氏(地球共育の会・ふくおか)

 

【レポート】
最初に、参加者の緊張をほぐすためのアイスブレーキングとして開発教育の手法をつかった簡単なゲームを行ったあと、各リソースパーソンが自らの活動を紹介しました。
その後、フェアトレードの紅茶を飲みながら、参加者から国際協力や活動に関する具体的な質問がありました。
国際協力では相手側が何を必要としているのかを見極めることが重要で、そうでなければ協力側の自己満足にすぎなくなってしまうこと、海外で国際協力をするためには専門の知識や技術が必要であること、国際協力は海外にでて行うことだけでなく日本国内でもできることがあるということ、など具体的な体験に基づいてわかりやすく説明がありました。
リソースパーソン、コーディネーターと参加者が一緒になって、なごやかな中にも熱心に意見交換が行われました。