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スタディツアー

KFAWスタディーツアー2015 in ベトナム・カンボジア 帰国報告会(2015年10月11日)

1.日時 2015年10月11日(日) 14:00~15:30
2.場所 北九州市立男女共同参画センター・ムーブ 5階小セミナールーム
3.発表者 スタディーツアー参加者10名
4.報告会参加者 30名

 9月5日から12日にかけて実施したベトナム/カンボジア・スタディツアーの帰国報告会を開催しました。今回のスタディツアーでは、九州国際大学から多くの学生の皆さんが参加されました。その中から10名の参加者に、訪問した施設の概要や、ツアーから学んだことなどについて報告していただきました。


***スタディーツアーを終えて感じたこと***

ベトナム、カンボジアについて

・ベトナムは日本製の車が多く、バイクの8割はホンダだった。交通量の多い交差点なのに信号がなく、道路を渡るのに苦労した。また、ハノイ市は高層ビルがたくさんあって、想像よりも発展していて驚いた。

 

・カンボジアは30年前、ポルポト政権による内戦で知識人の大虐殺が行われた影響で人口が極端に減っている年代があり、農業以外の産業が伸びなかった。現在は、アンコールワットなどの観光施設のおかげで、GDPが伸びてきている。

ハイフォン私立大学での交流

・ベトナムの学生はおもてなしの気持ちが強く、心から歓迎されて嬉しかった。

 

・交流会でお互いの国の料理を作った時、ハイフォンの学生の方から積極的に手伝ってくれた。特に男子生徒が積極的に料理をしてくれたことに驚いた。

ハイフォン市外務局を訪問

・2009年に友好協力協定を結んだハイフォン市と北九州市は、水道事業の分野などで交流を続け、2014年4月に姉妹都市提携を締結。

 

・ベトナムの人形劇などの文化やハイフォン市にあるドーソンビーチなどの美しいリゾート地の紹介に加え、ハノイ・ハイフォン間の高速道路開通といったインフラの整備の話を聞くことができた。

 

ハノイ女性連盟を訪問

・ハノイ女性連盟はベトナム女性の生活レベルの向上を目指すために、政府の女性支援政策の広報活動、法律の整備や教育支援を通して女性の権利を守っている。

 

・ベトナムでは、特に地方において女性に対する家庭内暴力や男尊女卑の考えが根強く残っており、古い習慣を変えていくのが一番難しい。

 

・これらの問題はベトナムに限らず日本や他の国でも共通しているのではないか。国際的に協力して女性問題を解決していく必要があると思った。

 

カンボジアの小学校訪問

・絵本の要望を確認したところ、トゥノ―ルダッチ小学校では「絵の多い本が欲しい」という回答だったが、オーサマキ小学校では「絵だけでなく字の多い本が欲しい」とのことだった。実際に現地で確認しないとわからないことが多いと痛感した。

 

・小学校によって教育水準や制度に違いがある。勉強の環境や、本の数も違う。だからこそ、現地の人と直接会って支援をすることが大切。

 

・大学でカンボジアに絵本を送る「Book to read」というプロジェクトを行っている。本を贈るときに、子供たちの夢につながるような本を贈りたいと感じた。

 

・カンボジアの小学校で、小学生に将来の夢を聞いた時、先生・お医者さん・農業の3パターンくらいしかなかった。そのような仕事しか見たことがないから、そのような夢しか出てこないのかもしれない。

 

・世界共通で子供たちは可愛い。カンボジアの子供たちがたくさんの夢を持って、その夢を叶えることができるように、自分たちができることは何かを考えながら今後も支援したいと思った。



JVCの農村地区訪問

・家庭菜園(農村の女性たちがレモングラス、しょうがの苗などの香辛料を育てている菜園)を見学した。カンボジアは土地に栄養が不足しており、野菜はあまり育たないとのことだった。

 

・カボチャやニンジンといった野菜は、肥料や水を十分に与えられている大きな農場で育てられており、農村部ではそれを購入して食材にしている。土地があるからといって、野菜が何でも採れるわけではないことを知った。



質疑応答時の意見交換

・以前ベトナムに住んでいたことがあるのだが、昔と比べて随分発展しており、まるで違う都市のように感じた。

 

・ハノイ女性連盟で聞いた女性問題など、今まで知らなかった世界を見学できてよい経験になった。

 

・ベトナムとカンボジアの違いとして感じたのは、ベトナムは先進国や企業などが経済支援しており、欧米化しているようなイメージだが、カンボジアは高い建物も少なくて、皆自給自足の農業国というような違いが見えた。

 

・これからも日本やアメリカがODAという形で支援していくと思うが、その国の特色は失ってほしくない。それは、発展に介入していく企業・先進国や支援している私たちの責任であり、現地の良いところや特色を残しながら支援していく姿勢が大切なのではないか。

 

このような感想が発表され、活発な意見交換会となりました。

 

報告内容は以下からご覧になれます。

<スタディツアー帰国報告>