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KFAWアジア研究者ネットワーク開催セミナー

KFAWアジア研究者ネットワーク 新春セミナー第3回(2010年2月9日)
「少子高齢化社会-韓国はどうしているのか」

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KFAWアジア研究者ネットワーク  新春セミナー第3回 要旨

「少子高齢化社会-韓国はどうしているのか」

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 日 時  2010年2月9日(火)18:30~20:00


場 所  北九州市立男女共同参画センター・ムーブ5階 小セミナールーム


講 師  忠清南道女性政策開発院院長 金景淑(キム・キョンスク)


      韓国忠清南道女性政策開発院 研究員 徐憲柱(ソ・ホンジュ)


参加者  47名

 

 (財)アジア女性交流・研究フォーラム(KFAW)は韓国の忠清南道女性政策開発院(CWPDI)と、2009年11月に学術交流協定を結びました。2010年3月にニューヨークの国連本部で開催される第54回国連女性の地位委員会にあわせて行われるサイドイベントで、KFAWとCWPDIはパネル・ディスカッションを共催で実施しました。
 今回はそのプレイベントとして、金 景淑(キム・キョンスク)院長、徐 憲柱(ソ・ホンジュ)研究員が、日本と韓国が共通して直面している少子高齢化社会を取り上げ、韓国の現状と政策対応についてお話ししました。

 

「韓国における少子高齢化社会への政策対応」
韓国忠清南道女性政策開発院 研究員 徐憲柱(ソ・ホンジュ)

 

image001.jpg 韓国は、2005年には出生率が1.08にまで低下し、一方高齢化率(総人口に占める65歳以上の人口の割合)は2008年には10.3%に増えました。そこで、韓国政府は少子高齢化を深刻な社会問題として認識し、法制度の整備、政府機関の設立、予算措置など行って対応しています。2005年5月には、「低出産・高齢社会基本法」を制定し、出生率を上げ、高齢化率を下げるために「低出産・高齢社会基本計画」を策定しました。
 しかしながら、「低出産・高齢社会基本計画」について、当初から問題点が指摘されてきました。たとえば、対応する政府機関、人員、予算、広報の不十分さ、そして中央政府と地方政府、地方政府間での政策の違いなどです。さらに、高齢化問題であるにもかかわらず、高齢者の社会参画、特に政策決定の場への参画の視点が欠如しています。
 このような問題を解決するために、次の4つの提言をしたいと思います。
① 中央政府も地方政府も十分な人員を配置し、研修を行い、能力強化を行うこと
② 少子高齢化問題に特化した政府機関を設立すること
③ 少子高齢化に関する情報を広く提供し、啓発キャンペーンを実施すること
④ 高齢化の問題について、高齢者の人たちが中央、地方レベルで、政策決定の場に参加できるような場をつくること


PDF版は、こちらからダウンロードできます。